今回はかしわ若者サポートステーションのジョブトレーナーである大塚氏によるミニ講座、後半は座談会をいたしました。ミニ講座では、「若者の気持ち」をテーマに、親と子のコミュニケーションをどう取れば良いか?親として心がけることは何か?という講話をいただきました。
日本における引きこもりの始まりは古事記にある天照大御神、という興味深いお話しから始まりました。天岩戸にこもった天照大御神に出てきてもらうため、神々たちが思案して、岩戸の外で楽しく歌い踊ったそうです。
天照大御神が「何だろう?」と岩戸を開けるきっかけになりました。この事になぞり、親が楽しく過ごしていることは、引きこもりの子どもの心の扉を開く鍵となるだろうと述べられました。また、引きこもっている人は、「さなぎの状態であり、成長過程にあること。」「ハリネズミのように感覚が敏感であること。」「自分に自信を持てずにいること。」を理解してほしいと伝えられました。大きくうなずかれたご家族は少なくありませんでした。
続いて、サポートステーションに訪れた若者の中で、引きこもりを経験した人たちの言葉が紹介されました。引きこもっていた時期は、どのような気持ちだったのかという質問に対し、「親に迷惑をかけている」という回答が多かったそうです。心の中では申し訳なく感じていても、言葉にすることが苦手で、どう表現したらよいかわからないのです。それゆえ、周囲から強引にするのではなく、自分自身で助けを求められるようになっていく支援が重要です。大塚さんは常に、本気で寄り添いたいから教えてほしい、と若者に語りかけているそうです。サポートステーションに本人が来られなくても、家族だけでも見学にいらしてほしい
と呼びかけられました。
質疑応答では、40歳以降の引きこもり支援について、早急な対策を望む声がありました。政府が支援事業の対象年齢の引き上げを検討中であることを共有しました。
休憩をはさんだのち、座談会では、ご家族の日々の取り組みや気になっていることなどを伺いました。簡単なことではないけれど自然に気長に待つこと、親が楽しく明るく過ごすことは子どもにも良い影響が及んでいるという実感、お子さんが30代後半に入り、支援について気がかりであるという率直なお気持ちが聞かれました。
次回1月は第3週土曜日の18日、NPO法人キャリアデザイン研究所 会議室(柏市柏3-1-9丹羽ビル3F)、内容は座談と情報の共有の予定です。
さなぎの会の主旨・過去の内容ついては、キャリアデザイン研究所HPのFAQ、過去の報告をご覧ください。
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